りゅうこつの隔離病棟

言いたいことは全部言っちゃう

限界まで頭が悪い人が起業するとどうなる?

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こんにちは、りゅうこつです。 

 

今回は私が知っている中で最も頭の悪い男の話をしたいと思う。 

 

親愛なるK氏

私が何かとお世話になっており、稀に仕事のお手伝いを頼まれる人の中に、映像制作の会社を営んでいるK氏がいる。

 

本業は映像制作のはずなのだが、妙な人脈を持っていて、他人を巻き込んで様々な事業を起こしたり参加したりするのだが、ことごとく中途半端に終わるという特殊なスキル(?)の持ち主である。

 

最初に私がK氏と関わったプロジェクトは、少女漫画家のすぎやまゆうこ主催で「パリのジャパンエキスポに日本文化発信のため出展しよう」という内容だった。

一見耳触りはいいが、なんと現在のすぎやまゆうこ氏は、即興でNPO法人を作り、助成金を受け取った後、関係者への費用の支払いはせずにバックレるという行為を繰り返す助成金詐欺師であり、プロジェクトは空中分解。

 

私も作業料を未払いで逃げられたのだが、たいした作業ではなかったのであまり気にしていない。しかしK氏は主な関係者として活動していたのでわざわざパリまで行っており、怒り心頭であった。被害者を集めて裁判を起こす!と息巻いていたが、すぎやまゆうこ氏は住所が大量にあり逃げられてしまい、これもウヤムヤになって終わった。

 

この件に関しては K氏は悪くないのだが、これ以外では自身の事業をウヤムヤにすることも多く、トラブルメーカーな人物である。

 

ちなみに、彼はそれほど信心深くないにも関わらずエホバの証人モルモン教徒を掛け持ちしているというとんでもない趣味がある(洗礼まで受けているらしい)。

なぜそんなことするのかと聞くと「教会の駐車場が使えるんだよね~」と答えた。こういう種類のサイコパスなのかもしれない。

 

いちばん頭の悪い男

タイトルはものすごくバカな男の話とあるが、それはK氏ではなく、K氏が連れてきたH君の話である。(K氏も別のヤバさがあるが…)

 

ある日、K氏から連絡が入ったが、たいてい面倒事に巻き込まれるだけなのでしばらく放置して折り返した。するとこんな話をしてきたのである。

「H君と新しい事業を起こそうと思うんだけど、そのためにH君の指示に従って少し手伝ってくれないかな?」

 

予想よりも遥かにめんどくさそうな連絡である。

ちなみにこの時点でH君と一度だけ面識があるが、その時の印象は「想像を絶するほど薄っぺらい思考の青年」だった。ただの第一印象とはいえ、そんな彼の事業を手伝うなんて気が進まない。ましてやK氏が関わっているのである。

 

H君の紹介もしておこう。年齢的には大学卒業程度で、初めて会ったときから「起業をしようと思っていて」という話をしており、経営者になることに強い憧れを持っている。

年齢的にはてっきり大学を卒業か在学中に起業をするために活動しているのかと思っていたら、実は高校卒業後数年間、実家暮らしで全く何もしておらず、少し前に独学で経営を学び起業をしようと考えているのである。

なんとアルバイト経験すらゼロ!「全く何もしておらず」という部分は最低限の生命活動以外、本当に何もしていないという意味である。 

※H君がニートだったという事実は打ち合わせ後に知ったことである

  

絶対にロクな事業ではないが、とりあえずは打ち合わせには出席することにした。

場所はケンタッキーフライドチキンで、私とK氏、H君の他に、手伝ってくれるかもしれないという専門学校生の女性を合わせての4人である。

 

その事業計画とはいかに…?

さっそくH君から事業の概要を聞いたのだが、予想を遥かに上回る薄さ…いや、「無」。というか「undefined(未定義)」である。だって何も決まってないんだもん。

 

まず驚いたのが、何の資料も無いこと。ただの一枚もである。

いっぱしに薄型の新型Macbookを持っていたので、どんな資料かと待っていたら、タッチパッドの手触りを楽しむだけで一向に資料は出ない。

そして「全く新しい、飲食店のキュレーションサイトを作りたいと思うんです」と説明し始めた。し始めた、というかこれで主な説明は終わりなのだ。

 

ようやくMacbookを使ったと思いきや、表示させたのは「食べログ」。そう、飲食店のキュレーションサイトとは要するに食べログのようなサイトのことである。

食べログのページを遷移しながら「こういうふうに画像を載せたい」「健康に配慮した飲食店を載せたい」「あ、映像も載せたらどうでしょう?」と口走る。

 

どうでしょうじゃねえよ!バカ!

我々に何か手伝わせるつもりという話だが、これほど何も決まっていないのに手伝うことがあるのか疑問である。まさか、H君はMacbookの電源をオフにする作業を私にやってもらいたいのだろうか?

そんなことを考えていると、彼から仰天発言が。

 

「なので、都内にある駅から近い飲食店を全部リストアップしてほしいです」

 

するか!バカ!

「お前の欠点をリストアップするのが先だ」と言いそうになったが、都内の飲食店よりも多そうなのでやめた。極めつけは後のこの発言である。

 

「今は費用は出せませんが、1年後には損益分岐点を迎えられると思いますので」

 

バカ!アホ!…バカ!

損も益も決まってないのに、なぜ一年後に利益が出るという計算に!? 妄想もここまで根拠が無いと、もはやクリエイティブである。

なんか、逆に彼が借金をして事業を起こしたらどうなるのか見てみたくなった。失敗すると言うより、始まりもしないだろうが…

 

バカを超えると感じる恐怖

彼が金銭的価値を生み出す方法は臓器提供しか無いとは思いつつも、あまりガミガミ言いたくなかったので、あくまでやんわりと「もう少し事業が具体的になったらまた教えてね」とだけ言って断った。

しかし、気の毒なのは前述の専門学校生の女の子。年齢的にはH君よりも下で、気が弱く、このムチャクチャな依頼を断らなかったのである。

そして、その子は至極当然の質問を彼に繰り出す。

「わかりました。どの駅からリストアップを始めれば良いですか?」

 

これに対するH君の反応は、もはやホラーである。しばらく思考(フリーズ?)した後、先程の事業内容を最初から説明し始めたのだ。

そう、これほど簡潔な質問の意味が理解できなかったのである。まじかよ。

 

流石に見かねて、私からも質問の意味を説明する「いや、飲食店ってたくさんあるから、先に着手する駅を決めようよ。作業の分担のためにも決めたほうがいいし」

この説明を受けて彼がした行動を当ててみてほしい。正解は「事業を最初から説明する」である。

そして、さらにそれを見かねたK氏が、もう一度噛み砕いて質問をした。だが繰り返される事業説明

一見できすぎたコントのようだが、それを目の前で見た私達の恐怖を想像してほしい。なんと、先程の明快な質問を3回も解説されたにもかかわらず、最後まで彼から何の回答も得られなかった。ひえぇ

 

ちなみに冗長になるので省略したが「駅からどれぐらいの範囲の店をリストアップすればいいですか?」という質問でも同じことを繰り返したH君

おそらく、彼は質問が理解できず困った末に「全て説明すればその中に質問の答えになる部分が含まれているかもしれない」と、彼なりの合理性で考えたのだろう。知らんけど。

 

最初にH君を「薄っぺらい」と表現したが、そんなレベルではなかった。彼は間違いなく、ゴミ捨て場から逃げてきた壊れたアンドロイドである。レプリカントはすでに人間の生活に溶け込んでいるのだ。

 

トラブルメーカーの真髄

結局私は事なきを得たが、さらに驚かされたのは後日のK氏からの報告である。

 

なんとあのポンコツ…もといH君を、自身の人脈を使って、あの大手キノコメーカーの「ホクト」の社長に事業をプレゼンさせたというのだ。ノープラン・ノー資料のまま。

いや、それあなたの人脈まで失いますよ…

というかあの壮絶な打ち合わせで「コイツだめだわ」って思わなかったの!?

 

前述の、K氏がトラブルメーカーであるという本領はここである。人脈がやたらとあるにも関わらず、人を見る目がなさ過ぎて、詐欺師や無能と一緒に面倒事を持ってくるのである。伝染病を媒介する蚊のように

 

またその後にK氏と会うと、今度はH君に対してご立腹であった。

話を聞くと、怒っている理由は「H君が何もしない」と言う事だった。未だに資料の1枚も作れないのである。結局彼とは縁を切ったらしい。

うん…やっと気付いたんだ…あなたの目や耳は節穴ですね。と思ったが、最大限遠回しに「Kさんはお人好しですねぇ」と応えた。

そして驚くべきはこの後の発言。

「あいつの事業に70万円投資したのに」

 

!?

 

あのアイボ以下の知能に70万円も与えたのか… 私が衝撃を受けたもう一つの理由は、K氏の会社の経営状況である。

 

詳しい理由はわからないが、当時K氏の映像制作の会社は経営が悪化しまくっており、借金はかさみ、社用車も売り払ってしまった状況である。しかも、私への作業料の支払いが15万円分も未払いなのだ。

 

そんな状況でH君に70万円つぎ込むという神経は一体…

もう「そういう種類のサイコパス」としか言えないね…